ラエコヤ広場の観光案内(タリン旧市街)

タリン旧市街・下町の中央に位置するラエコヤ広場。 この辺りではデンマーク王がトームペアに城を築く以前から、スカンジナビアの商人たちが市を立てていました。それ以来、1896年まで市場として機能し、この広場を中心として町が広がっていきました。

ラエコヤ広場は、祭りや結婚式などの行事が行われる場所でもありました。今も野外コンサートやクリスマスマーケット、カーニバルなどが催されています。 14世紀には広場の南側に市庁舎ができ、1404に現在の建物が建てられました。それ以来、ここは「ラエコヤ広場(市庁舎広場)」と呼ばれるようになりました。 1695年には広場で公開処刑が行われたという記録もあります(オムレツの味をめぐって僧侶とウェイトレスの間で論争になり、僧侶がウェイトレスを殺害してしまったとか)。広場の北東にあるL字の敷石は、僧侶が処刑された場所だとされています。 ラエコヤ広場の中央にある丸い石からは、タリン旧市街の主要な塔(旧市庁舎、聖ニコラス教会、アレクサンドル・ネフスキー大聖堂、聖マリア大聖堂、聖オラフ教会)を全て見ることができます。

タリン旧市街・ラエコヤ広場の地図

ラエコヤ広場の周りには中世の市庁舎や薬局の他、かつてのドイツ豪商の館が建ち並んでいます。オープンテラスのレストランも多く、中世の音楽やボランティアのコスプレ(?)などが、中世のテーマパーク的な雰囲気を醸し出しています。すぐ近くにはツーリストインフォメーションセンターや予約オフィスがあります。

旧市庁舎

ラエコヤ広場の南側に位置する旧市庁舎(Tallinna raekoda)は、北欧に現存する最古のゴシック建築と言われています。 この場所は1322年に宗教法廷として使われた記録があり、1363年には劇場として使われています。1372に市庁舎ができ、1404年に現在の石灰岩のゴシック建築が建てられました。 尖塔は、1781年に取り付けられたバロック様式です。 その高さは65メートル、先っぽには中世の衛兵の姿をした風見鶏のような像があります。 1530年に作られたタリンのシンボル、「風見トーマスおじいさん」(Vana Toomas)です。オリジナルは1944年のソ連軍の攻撃で被害を受け、今は市庁舎の中に展示されています。そのため、現在塔の上にあるのはレプリカです。 赤い屋根の下から飛び出している雨樋は、ドラゴンの装飾になっています。 旧市庁舎の内部は、現在は迎賓館やコンサートホールになっていますが、見学もできます。国賓などを迎える「市民の間」、ハンザ都市時代に市民たちが自治を行い、法廷としても使われた「議会の間」があり、各時代の市民のファッション、ヴィル門のかつての姿の模型などが展示されています。夏の間は塔の上にも登ることができます。

住所:Raekoja広場 1番地 開館時間:午前10時~午後4時(6月25日~8月31日の月曜~土曜) 休館日:7月14日、8月20日、8月24日

市議会薬局

ラエコヤ広場の北東の角にある市議会薬局(Raeapteek)は、1422年には既に3代目が営業していたというヨーロッパ最古の薬局の一つです。 ここにはもともとは3つの建物があり、最初は真ん中の建物が薬局で、左のアーチのある部分は計量所、右の建物は牧師の家でした。やがて裕福になった薬局が左右の建物を買いとり、改築して一つの建物に合体させたのです。 中に入ると普通の薬を販売していますが、奥の部屋に行くと「焼き蜂」や「ユニコーンの角の粉末」など、中世の怪しげな薬が展示されています。

住所:Raekoja広場 11番地

ブッキング・エストニア

ブッキング・エストニアとはその名前の通り、タリン市内のホテルやイベント、ヘルシンキ行きのフェリーなどを予約してくれるオフィスです(英語が通じます)。予約先の料金はクレジットカード払いですが、予約手数料(1件につき1.90ユーロ)だけは現金で支払います。 ラエコヤ広場の南西の隅(旧市庁舎の西側)からKullassepa通りを南に行き、左側4軒目、1階だけがピンク色の建物です。

住所:Kullassepa通り 9番地 開館時間:午前8時~午後7時

ツーリストインフォメーション

Kullassepa通りをもう少し南に行くと、最初の角の右側にツーリストインフォメーションセンターがあります。タリンカードを購入できる他、市内の名所の案内や地図が手に入ります。ただし、ホテルなどの予約は行なっていません。

住所:Niguliste通り 2番地・Kullassepa通り 4番地 電話: + 372 645 7777 Fax: + 372 645 7778 E-mail: turismiinfo@tallinnlv.ee 開館時間:午前8時~午後7時

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